塩酸ピリドキシンの育毛効果について

塩酸ピリドキシンは育毛剤に使用される以外にも多用途で用いられる成分です。

 

血液中のヘモグロビンを作る働きがあることから貧血の治療薬としても利用されます。

 

身近なところでは口内炎の治療薬にも配合されています。

 

その正体はビタミンB6であり、アボガドやバナナ、ピーナッツなどに含まれます。

 

この塩酸ピリドキシンも育毛剤に添加されることがありますが、育毛的にはどんな効果を持っているのでしょうか。

 

塩酸ピリドキシンの育毛効果

 

貧血の治療にも用いられることがある塩酸ピリドキシンは血を作るビタミンとも言われています。

 

血液の量が増えることは体内を巡る血液の量が増えることになり、多くの血液に乗った栄養が頭皮の毛細血管を通して毛根に運ばれることになります。

 

毛根では毛乳頭細胞が栄養をキャッチして毛母細胞に細胞分裂の指示を出します。

 

このように一つ目の効果は血流量を増やす効果で髪の成長をサポートすることです。

 

もう一つは頭皮環境の改善効果があります。

 

抗炎症作用の他、フケや痒みを抑える作用があるので育毛環境を整える働きがあります。

 

頭皮の炎症は本人が気づかないうちに起きていることも多く、その原因は様々ですがシャンプー剤の刺激や皮脂過剰による雑菌の影響などがあります。

 

塩酸ピリドキシンはこうした炎症を抑えて毛根へのダメージを防いでくれます。

 

またフケの発生は毛穴詰まりを引き起こす要因になります。

 

特に皮脂過剰の方はフケや皮脂、汗などが絡み合って角栓様物質を形成し、これが毛穴に詰まって脱毛を引き起こす脂漏性脱毛が起きやすくなります。

 

またかゆみがあると掻いてしまうことで頭皮に傷が付きやすくなります。

 

どちらも頭皮環境を悪化させる原因になるので改善が望まれますが、塩酸ピリドキシンはこれらの症状を緩和してくれます。

 

塩酸ピリドキシンに副作用はある?

 

育毛剤として使用する場合は体内への吸収もほとんどなく、配合されている量も僅かですので副作用の心配は要りません。

 

外用塗布剤ですので他の添加剤成分も含めて皮膚アレルギーを起こす可能性はありますが、かゆみや発疹発赤が出る場合は体に合わない可能性があるので頭皮を観察して下さい。

 

サプリメントなどにも配合されていることがありますが、摂りすぎると胃腸系にトラブルが出ることもあります。

 

その場合でも水溶性のビタミンですので体外に排泄されやすいため問題になることはあまりありません。