ヘアサイクル(毛周期)について

ヘアサイクル」みなさんも良く聞くフレーズで、一度くらいは聞いた事があるかと思います。

 

ヘアサイクル(毛周期)とは簡単に言うと、髪が生えて抜け落ちまた生えるという循環(毛髪の寿命)の事で、通常のヘアサイクルは女性で5〜6年(個人差で前後)とされていますが、薄毛が進行している人ほどヘアサイクルが短いとされています。

 

つまりこのサイクルの期間が短くなると髪が細く短くなるというものであり、また逆に1ヵ月でも2ヵ月でもサイクルが伸びればそれだけ髪が丈夫になったと言えます。

 

「成長期」→「退行期」→「休止期」

髪は常に成長している訳ではありません

髪が成長する成長期 : 髪が日々伸びている時期

髪が老化する退行期 : 活発な髪の成長が終わり毛球が縮小

髪の成長が止まる休止期 : 髪は生えているが成長はしていない

髪が抜ける終期 : 次の髪が生えるための準備期間で髪は生えない

新たな髪が成長する成長期スタート

これらを繰り返し行っています。

 

1日で抜け落ちる髪の毛の本数

 

頭髪全体のヘアサイクルの割合は、成長期:85%〜90、退行期1%、休止期10%〜15%、と言われています。

 

人間の頭髪は平均で10万本生えていて、その10%〜15%にあたる1万〜1万5000本が休止期 → 今にも抜けようとしている状態にあります。

 

個人差・季節差はありますが、その休止期の髪が1日50本〜100本程度ずつ脱毛していき、その毛根からは次の新しい毛髪が生えてきます。

 

なので、1日100本程度の抜け毛は髪の毛の生え変わりのために自然に起こる脱毛です。

 

→ 休止期の髪を1万本と仮定すると、1日の抜け毛100本はそのわずか1%

 

もし、それをかなり上回る量の抜け毛が続くようなら何らかの異常が体内や頭皮環境で起きている可能性があるので、心配な場合は病院で診てもらいましょう。

 

薄毛の人にはないプロセス

 

髪に悩みがない人のヘアサイクルは「生える→長くなる→太くなる→抜ける」。ですが、髪が薄くなっている人の髪のヘアサイクルにはあるプロセスが欠けています。

 

それが、「太くなる」というプロセス。つまり、太くなる前に寿命を迎えて抜けてしまうんですね。太くなる前に寿命を迎えてしまうので、産毛のまま抜けてしまうということです。

 

頭が薄く見えるのは、髪が抜け落ちることより、この「太くなる」というプロセスがないからというのがほとんどのようです。つまり、髪の本数は昔とあまり変わらないのに、太くならないから、頭が薄く見えてしまうんです…

 

髪はサイクルで生きている

ヘアサイクルを元の周期に戻すことは今後取り組んで行かなければならない事ではありますが、実際、ご自分のヘアサイクルはどの位の周期であるか、自覚されていますか?

 

そうなのです。肝心の自分のヘアサイクルがどの位の長さなのか確認することはとても難しく至難の技であり、個人のレベルではほとんど不可能であろうと思われます。

 

例えば、今まで半年位だったヘアサイクルが1年になってきたなんてことは悲しいかな殆ど実感できません。

 

これは薄毛が進行してヘアサイクルが短くなっている時であっても、逆に薄毛改善に成功しヘアサイクルが長くなって来た時でも同じです。

 

私もヘアサイクルなど全く気にも止めず、ある時、鏡を上からあてたらすでに薄くなっていたのです…

 

しかし、ヘアサイクルが伸び薄毛が改善されていくにしたがって、
「ヘアはサイクルで生きてる」事が自然と実感できるでしょう。

 

今生えている髪の毛はすでに死滅した細胞

 

よくある勘違いとして、「育毛=今生えている髪の量を多く・太くする」が挙げられますが、現在生えている毛髪は既に死滅した細胞です。手足の爪と同じですね。

 

爪も髪の毛も伸びるので生きていると思われがちですが、例えば、意図的に爪の先に切り込みを入れてみると、ずっと割れたままです。

 

生きていないので再生して元通りになることはありません。

 

毛髪もこれと同じで、細毛や枝毛、薄毛など髪質や頭皮にトラブルが発生した場合、
ヘアサイクルが一巡し次の髪が成長するまで改善することはありません。(※1)

 

このことからも、育毛は次以降のヘアサイクルで生えてくる毛髪のために行うものと言えます。薄毛の人は通常のヘアサイクルの成長期が短くなり、休止期が長くなっています。

 

この乱れたヘアサイクルを生活習慣の見直しや育毛剤の使用などで元に戻すことが育毛の目的なので、「育毛=短くなったヘアサイクルを長くする」と言え、今、頭の上にある毛髪のためではないのです。

 

※1 傷んでパサパサになった髪をサラサラにするようなトリートメントやスタイリング剤がありますが、これらは擬似的に髪のキューティクルを取り戻すため、表面をコーティングしているだけ。根本的に髪質が改善したわけではありません。

 

育毛に必要な期間

 

育毛剤メーカーのQ&Aによくある、「どれくらい使い続ければ効果が実感できますか?」という質問に「最低でも3ヶ月、理想は6ヶ月〜1年」と答える理由も、育毛効果は次回以降に生えてくる毛髪に現れるため、ヘアサイクルの関係上ある程度の期間がかかるからなんです。

 

ですので、育毛の基本は「あせらず・ゆっっくりと」です。特に薄毛に対しコンプレックス度が高い方は少しでも早く克服したいという気持ちが強いと思います。

 

私も経験者なので、他人の目やこの先への不安など恐怖にすら感じる気持ち分かっているつもりです。しかし、このような精神状態は強いストレスとなり頭皮に対して悪影響で薄毛改善が遠のいてしまいます。

 

悩みの深い方にアドバイスできる立場ではないのですが、現在、同じく薄毛で悩んでいる女性はたくさんいます。そして、あきらめずに努力して薄毛を克服された方もたくさんいます。

 

暗くなったり、ふさぎ込んだりせず、できる限り前向きに前向きにいきましょう!

 

次のヘアサイクルで成長する髪の毛のために、毎日の頭皮ケアを大切に。