パントテニルエチルエーテルの育毛効果について

育毛剤に限らず多くの化粧品などにも配合されているのがパントテニルエチルエーテルという成分です。

 

その正体はビタミンの一種で、ビタミンB群に属しています。

 

これを利用しやすい形に加工したのがパントテニルエチルエーテルです。

 

全部カタカナなので、他の成分を溶けやすくするための溶剤か何かだろうかと思っている人が多いと思いますが、実はれっきとした栄養素なのです。

 

今回はこのパントテニルエチルエーテルの育毛効果について見ていきたいと思います。

 

パントテニルエチルエーテルの育毛効果

 

この成分は若干ですが毛根に直接働きかける作用を持っています。

 

髪の毛の成長は毛母細胞が細胞分裂を繰り返すことでなされますが、その毛母細胞は実は元になる別の細胞があります。

 

毛根よりも少し頭皮に近い浅いところにバルジ領域という箇所があるのですが、ここで生産される毛根幹細胞が少しずつ下の方に移動して毛母細胞となるのです。

 

一般的に髪の毛の元になるのは毛母細胞というイメージがありますが、さらにその元になる細胞があったということです。

 

パントテニルエチルエーテルはこのバルジ領域を刺激することで毛根幹細胞の生産を促し、これにより間接的にですが毛根に働きかけます。

 

また保湿作用も持っており、頭皮に潤いを与えて柔軟な頭皮を保ちます。特に乾燥タイプの頭皮の方には有効です。

 

そして抗炎症作用もあります。

 

人の頭皮は気づかないうちにダメージを受けることが多い箇所です。

 

シャンプー剤やスタイリング剤などの刺激で炎症が起きることはしょっちゅうですが、あまりまじまじと観察する箇所ではないのでかゆみや刺激に気づくまでは初期の炎症には気づきにくいのです。

 

パントテニルエチルエーテルはこういった初期の炎症に対して消炎効果があります。

 

ただし比較的症状が進んだ炎症には育毛剤で治療するのは困難ですから医療機関を受診するようにしましょう。

 

パントテニルエチルエーテルの副作用は?

 

パントテニルエチルエーテルはビタミンの一種ですので体に害があるものではありません。

 

外用塗布剤で使用するので臓器への負担もありませんので安心して使用できます。

 

ただし育毛剤の他の成分や添加剤などの影響でかゆみや刺激などのアレルギー反応がでないとも限りませんので、育毛剤の使用開始後は頭皮の観察を行ってください。