大豆イソフラボンが髪の与える効果&摂取上の注意点
大豆イソフラボンは大豆食品に多く含まれるポリフェノールの一種で、抗酸化作用などにより人体に有用な作用をもたらしてくれる成分です。
どちらかというと女性の方がこの名前を目にする機会が多いと思いますが、それは大豆イソフラボンが女性ホルモンと似たような働きをするところにあります。
女性ホルモンは例えばバストアップなど女性らしい体作りのために必要で、これを摂取することで女性の要望を満たせる可能性があり、関連した多くの製品が出回っています。
この、女性ホルモンと似たような作用をするということで抜け毛や薄毛に対して効果があると言われているのですが、それは何故なのか解説しながら効果や摂取方法、注意点などを見ていきます。
大豆イソフラボンがなぜ薄毛・育毛に効果的?
男性型脱毛症(AGA)は、体内の男性ホルモンが毛根に悪さをすることで起きます。
テストステロンがジヒドロテストステロン(DHT)に変化し、これがヘアサイクルを乱してしまいます。
男性ホルモンは女性ホルモンによって抑制を受けるので、女性ホルモンが豊富な女性は男性のような脱毛症を発症しにくいのです。
男性は女性ホルモンの恩恵を受けることが難しいので、女性ホルモンと同じような働きをする大豆イソフラボンを摂取することで人為的に女性ホルモン効果を生み出し、男性ホルモンの悪影響を低減する効果が期待できます。
一方、女性であっても女性ホルモンが減ることがあり、こういった時に大豆イソフラボンは有効です。
更年期付近の年齢(40代・50代)になる女性は女性ホルモンの分泌が減るため更年期障害を発症する方が多いですし、それに伴って抜け毛が加速し薄毛になってしまう人も沢山います。(30代から同じ様な症状が起きる場合もあります → プレ更年期)
若い女性であっても現代社会のストレスなどでホルモンバランスを崩してしまい、女性ホルモンが足りなくなると体内の男性ホルモンの影響が強くなり抜け毛薄毛が促進されることがあります。
この様な状況下にある女性には女性ホルモン様物質である大豆イソフラボンを摂取することで不快症状や抜け毛症状を緩和する効果が期待できるのです。
摂取方法や注意点
大豆イソフラボンはこのように有効な作用をもたらしますが、取りすぎると弊害が出ることもあります。
女性ホルモンと似た働きであることから、男性が摂りすぎると女性乳房化といって胸が女性のように膨らんでしまうこともあります。
女性でも摂り過ぎは乳がんのリスクを上昇させたりよくないこともあるので注意しましょう。
ホルモンは丁度良いバランスを取ることが重要ですので、減った分を補うのは有効なのですが摂りすぎるとこんどはまたバランスが崩れるのでこれも良くないのです。
大豆イソフラボンの一日の摂取量の上限は70〜75mgとされています。
できれば日常の食品から取りたいところですが、サプリメントなどでも気軽に取り入れることができるので場合によっては利用しても良いでしょう。
ただし手軽である反面摂り過ぎの危険もあるので、摂取量を守って使用して下さい。
特にホットフラッシュなど更年期障害の不快な症状を消すために取り入れる場合はつい摂りすぎてしまう傾向にあります。
摂取量を目安に使用しながら、それでも不快症状が消え合い場合は大豆イソフラボンの摂取量を増やすのではなくまずは医療機関にかかるのが望ましいです。
普段の食事に上がる食材にも意外と多くの大豆イソフラボンが含まれているので、この分の量も計算に入れる必要があります。
例えば納豆1パックに約65mg、豆腐半丁に約55mg、豆乳は50mg前後の大豆イソフラボンが含まれています。
日頃手に入る大豆食品で十分まかなうことが可能な量ですので、できれば自然の食品から取りたいものですね。
補足 体内でエクオールを生成できるのは日本人の約50%
大豆イソフラボンの摂取で女性ホルモン様作用を得るためには、体内で「 ≫ エクオール」という物質に変換される必要があります。
このエクオールは、スーパーイソフラボンとも呼ばれ、エストロゲン(女性ホルモン)活性の強い物質。髪の毛だけでなく女性らしさを保つ様々な作用や更年期症状を和らげる効果が期待できます。
大豆イソフラボン → 摂取 → 腸内細菌の力で変換 → エクオール
注目されているエクオールですが、自力で生成できるのは日本人の約50%と言われています。
もし自分が「エクオールをつくれない人」だった場合、女性ホルモン様作用を期待しての大豆製品摂取は、ほとんど意味が無いということに。。。