髪の毛の「パサつき」や「うねり」の原因って、何?
年を取ると体のあちこちに変化が出てくるものですが、顔のたるみやシワ・しみなど美容に敏感な女性はしっかりとケアを行っているはずです。
そんな女性から多く聞かれるのが、加齢と共に髪質が変化したように感じるというものです。(40代〜50代での悩みが多い)
これまでと同じヘアケアなのにパサパサ感が強くなった、今までは直毛だったのにウネリが強くなって雨の日には特に気になるなどです。
髪質の変化は誰でも避けることはできませんが、何か対策はあるのでしょうか。
髪の毛は毛根から生えていますが、毛根も人の細胞ですので年を取ります。この影響もありそうですね。
今回は加齢による髪質の変化と対策について見ていきます。
髪の内部構造からみた髪質の変化
髪の毛の内部構造を見ると、中心部にあるメデュラという組織の周りにコルテックスというタンパク質の組織があります。
コルテックスは、髪の毛の90%ほどを占める大きな組織になりますが、複数のコルテックス細胞が縦に連なって結合した状態で維持されています。
コルテックスは脂質・タンパク質・水分などから作られていますが、加齢とともに構成する成分が変化してきます。
例えば、脂質の量が少なくなると髪のパサつきやうねりが出てきます。
また、髪の毛の外側を覆っているキューティクルは髪の毛を保護するバリアの役目をはたしていますが、このバリア機能も少しずつ弱まってくるので紫外線などのダメージに対する抵抗力が落ちてきます。
外界の刺激やストレスに対する抵抗値が落ちるのは、人の体の他の部位でも見られますが、髪の毛の構造もまたストレス抵抗値が下がってしまうのは否めません。
このためさらに髪の毛内部に外的刺激が届くようになり、髪の毛の状態は悪くなりがちになってしまいます。
毛穴の形も変わる
年齢を重ねると起きる変化は毛穴にも及びます。
毛穴の形は生涯同じではなくて、円形に近かった毛穴も加齢とともにいびつな形になります。
顔にもシワができますし、体の他の部位も多少は緩んできますね。
頭皮も一生そのままではなくて、外形が若干ではありますが変化します。
頭皮の変化に引っ張られて、毛穴の形も変わるので、そこから生えてくる毛髪も生える角度が変わり、まとまりにくい状態となります。
どのようにして手当てするのが良いの?
髪質の変化は加齢の影響で誰でも出てくるものですので、ある程度は甘受しなければなりません。
ただし、自分でできることをしっかりやる人とそうでない人とでは差が出てくるでしょう。
まずは髪の毛を作る体制をしっかり維持するために、食生活や睡眠時間などの基本的な生活習慣を正しく保つよう心がけましょう。
食事によって得られる栄養素が髪の毛の材質に影響しますから、摂り過ぎにならないように良質な脂質を摂取することも髪の毛の維持には大切です。
また髪の毛の補修やダメージからの保護を目的に、コンディショナーやトリートメントの使用も効果的です。
大体40代から50代以上の方で、ご自身の髪の毛にキチンと気を配って手入れをしている人とそうでない人では違いが一目瞭然に出てきます。
手入れに気を配らない人の髪はホントにバサバサで、大きく広がり見た目が非常によくありません。
本人は他人にどう思われようと気にしないのかもしれませんが、人間らしい社会生活を送る大多数の人にとっては見た目も大切ですよね。
入浴時には比較的時間をかけてトリートメントなどでお手入れをしてあげましょう。
注意が必要なのが、すすぎ残しが起きやすいことです。髪の補修効果のある製品を使うと「少し成分を残した方が効くかも」という意識が働いですすぎ残しが出やすくなります。
毛穴詰まりや頭皮トラブルを誘発するのでしっかりと洗い流しましょう。