適度な洗髪の頻度について

 

当サイトの訪問者から、「洗髪の頻度」に関するご質問を頂きました。

 

質問

最近、急に抜け毛が増えてきたので、
ネットで抜け毛を防ぐ方法を色々と調べてみました。

 

まずはシャンプーを見直しましょう、
とほとんどのサイトで書かれていたので、
今まで使っていた市販のシャンプーは止めて、
アミノ酸系のシャンプーを使っています。

 

でも思うように抜け毛が減りません…
シャンプーを変えてから2ヶ月半なので、
これから頭皮の状態が良くなってくるのかもしれませんが、
もしかしたら洗髪方法が間違っているかも?
と思い始めました。

 

今は、基本的に夜のお風呂で1回洗髪をしています。

 

それ以外でも、運動で汗をかいた後や、
頭皮に痒みがあるときにもシャワーを浴びるので、
平均すると1日1.5回くらい頭を洗っていることになります。

 

よく言われている、

 

「シャンプーのし過ぎは皮脂を必要以上に洗い落としてしまい、
過剰な皮脂分泌につながる」とか、

 

「汗をかいたままの状態で頭皮を不潔な状態にしておくと、
頭皮環境が悪化して抜け毛が増える」

 

などの解説を読めば読むほど、
あまり頭を洗わないほうがいいのか、
常に清潔な状態を保つために良く洗ったほうがいいのか、
分からなくなってしまいました。

 

そこで質問なのですが、
現状ですでに抜け毛が気になる場合、
洗髪の頻度はどのくらいが最適なのでしょうか?

 

管理人より

 

ご質問者様は35歳の女性の方で、2ヶ月くらい前から急に抜け毛が気になり始めたそうです。

 

(多い時は200本以上も抜けて、お風呂の排水口が詰まってしまう程)

 

お悩みの内容は上の質問のとおり、「適度な洗髪の頻度」を知りたいということでした。

 

適度な洗髪の頻度について

 

体質や現在の頭皮環境、使用しているシャンプーや洗髪方法などかなり個人差がでることなので、正確な回答は難しいのですが、

 

「自分に合ったシャンプーで夜寝る前に1回洗髪するのが基本」になります。

 

朝ではなく夜の理由は、髪が成長する時間が夜22時〜2時の間と言われているため、そのタイムゾーンでは頭皮を清潔な状態にしておきたいからです。

 

頭皮の毛穴に皮脂が詰まっていたり、フケや痒みがある状態だと、髪の成長を妨げる原因に。

 

 

人によっては、夜も朝も洗髪する場合も多いかと思います。

 

1日2回の洗髪は多すぎるという専門家もいれば、1日1回でも多すぎるという意見もあります。

 

さらに、そもそもシャンプーを使うと頭皮に負担がかかるので、お湯だけの「湯シャン」がおすすめという人も居るくらいです。

 

結局のところ、人それぞれで「適度な洗髪の頻度」は違ってくるので、正解というのはありません。

 

 

私の経験上の話ですが、夜の洗髪1回で頭皮の調子が良い時期もあれば、2日に1回が良い時期、1日2回が良い時期、1年の間でも自分で「適度」と思える頻度は変化しています。

 

これは、汗をよくかく季節、空気が乾燥してフケが多くなる季節、ホルモンバランスが乱れている時、などその時その時で皮脂の分泌量や頭皮毛穴の汚れ具合に違いがあるからです。

 

ですので、抜け毛の量が減らなかったり、フケが多い、痒みがある、頭皮が乾燥する、など違和感がある時は、洗髪の間隔を広げてみたり、短くしてみたりして「地肌が調子いい」と思える頻度を自分で探ってみる工夫も必要だと思います。

 

また、抜け毛が多い・止まらない原因は、シャンプー選びや洗髪方法以外にも色々と考えられるので、シャンプーの頻度に関してはあまり考え過ぎないほうが、頭皮や髪の毛のためにも良いです。

 

よくある質問

「洗髪回数を減らせば抜け毛の量は減りますか?」

 

洗髪の度に排水口が詰まるほど大量の髪が抜け落ちてしまうと、洗髪自体を控えてしまう方も多いようです。

 

しかし、抜け毛の量を減らしたいからという理由だけで、洗髪を控えるのは、ほとんど意味がありません。

 

洗髪程度の負荷で抜け落ちる髪は、ヘアサイクルの関係で遅かれ早かれ脱毛していく状態にあるものです。

 

そのため、洗髪をしない日は脱毛が少なく、次に洗髪する日は脱毛が多くなります。

 

▼ 例
洗髪+ドライヤーで平均70本くらい抜けるとすると、洗髪を控えた日はこの分は0本。

 

この抜け落ちずに済んだ70本は、寝ている間や次の日のブラッシング、歩行時、洗髪などを通して脱毛します。(通常の抜け毛の本数+前日の分)

 

→ 洗髪を控えて減った分の脱毛は、次の日、特に洗髪時に帳尻合わせがあります。

 

ですので、抜け毛の本数を気にして洗髪回数を決めるのではなく、頭皮環境の調子に合わせて調整していきましょう。

 

洗髪回数と皮脂によるトラブル

洗髪回数を減らした際の一番の心配事は、皮脂による頭皮トラブルです。

 

毛穴の奥の皮脂腺から分泌される皮脂は、しっかり洗い流しても4時間〜12時間(個人差あり)で再び頭皮に溜まっていきます。

 

そのため、2〜3日に1回の洗髪回数では頭皮の不潔な状態が続き、皮脂が毛穴をふさぎ、毛髪の成長の妨げとなります。

 

また、皮脂を栄養として活動する「常在菌(マラセチア菌)」の異常繁殖を招き、頭皮のかゆみ・ベタつき・ニオイ・炎症などを引き起こします。

 

→ 抜け毛・薄毛の原因に。

 

上記を考慮すると、毎日、洗髪するのが理想と言えます。

 

シャンプーした次の日は湯シャンにするなど、色々工夫してみてください。

 

シャンプー後の頭皮の状態は正常ですか?

 

しっかり洗髪しているのに、抜け毛が多い、頭皮が脂っぽい、フケが多い、かゆい、ニオイがする、などの異常がある場合は、シャンプーが合っていない、または洗髪方法が間違っている可能性が高くなります。

 

このケースも、洗浄成分が強すぎるシャンプーの使用で皮脂を洗い落とし過ぎている可能性、逆に、洗浄成分が弱すぎる・洗いが足りないために皮脂を残しすぎている可能性、どちらも考えられます。

 

自分がどちらに該当するかのヒントになるのが「頭皮の乾燥」です。

 

乾燥している場合は、皮脂を必要以上に洗い流してしまっている可能性が高くなるので、洗浄力が弱いシャンプー(アミノ酸系シャンプーが人気)に変えてみるか、洗髪の回数を減らしてみるなどの工夫をしてみましょう。

 

難しいのが、乾燥していてフケ・痒みもある場合です。

 

この頭皮状態になると、ほとんどの人がさらに頭を洗ってしまうのですが、さらに皮脂を洗い流してしまってどんどん症状が悪化する可能性もあります。

 

そういったケースでは、シャンプーや洗髪に頼らずに症状を軽減してくれる、頭皮ケア用品を使ってみるのも1つの選択です。

 

また、しっかりシャンプーしているのに頭皮が脂っぽい場合は、

 

今、アミノ酸系など洗浄力が弱いシャンプーを使用しているなら、あえて洗浄力の強い市販のシャンプーに戻してみる。

 

今、石油系界面活性剤が配合されている市販のシャンプーを使っているなら、アミノ酸系シャンプーに変えてみる。

 

のどちらかを試してみてください。

 

なぜかというと、皮脂が脂っぽくベトベトするのは、皮脂が残りすぎている、または、皮脂の過剰分泌を起こしているの2択だからです。

 

適度な皮脂は、頭皮を外部からの刺激や細菌などから守ってくれる「バリア機能」の役割を持っています。

 

洗浄力の強すぎるシャンプーや、1日2回などの頭皮の洗いすぎによって皮脂を落としすぎてしまうと、身体の防衛反応から「皮脂が足りていない!」というシグナルを発して、どんどん皮脂を分泌し続けます。

 

これが皮脂の過剰分泌の仕組みです。

 

なので、現状で皮脂を落としすぎている自覚がある人は、皮脂を残す工夫をしましょう。

 

逆に、皮脂を残しすぎている自覚がある人は、もう少し皮脂を洗い流す・除去する工夫をしてみましょう。

 

 

長々と書いてきましたが、使用するシャンプーの種類や洗髪方法は人それぞれで違うので、自分に合った「調度良いバランス」を見つけてください。